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3分でわかる!菊池製作所

ビジョン

一括一貫体制の確立は新しいものに
チャレンジする経営理念があったから

どのような経緯で「一括一貫体制」を始めたのですか?
菊池:もちろん最初からできていたわけではありません。お客様の要望に応えるため新しい技術を取り入れ、必要なノウハウを積み重ねてきた結果です。
同じスタイルをとる同業他社は?
試作・金型業界は専業が多く、ひとつの得意分野で勝負しています。徹底した分業の世界で、経営としてはその方が堅い。私たちのような体制をとる試作屋は、国内にも海外にもおそらくないでしょう。
まさにオンリーワンですね。なぜ、あえて他社がやらないことを?
その方が面白いと思ったからです。工程の全体像が見えれば自分が作った部品がどこに活かされるか分かってくるし、それが仕事のやりがいや誇りにつながります。ですからある程度のユニットまではトータルに作りたいと思い、リスクをとっても設備投資を進め、事業を拡大してきました。
経営理念にある「チャレンジ精神」ですね。
菊池:もともと試作は無茶な要求に応えるものですし、同じ要求は二度と来ません。まさに一期一会。いつも新しい仕事です。だからこそ「常に新しいものにチャレンジする」を経営理念とし、仕事を受けてきました。「一括一貫体制」は経営理念の賜物です。

サポート・サービスロボットこそ
匠の技が光る分野

「ものづくりメカトロ研究所」を設立し、大学との共同研究を推進しています。
菊池:当社は受注型産業として成長してきましたが、今後の持続的な成長のためには自社製品も作っていきたいと考え、地道に産学官連携による製品開発を進めてきました。それらの取り組みがようやくものになりつつあります。
同じスタイルをとる同業他社は?
試作・金型業界は専業が多く、ひとつの得意分野で勝負しています。徹底した分業の世界で、経営としてはその方が堅い。私たちのような体制をとる試作屋は、国内にも海外にもおそらくないでしょう。
成果が見えつつあるのは何が要因だと?
これまで多くのお客様の研究開発活動をお手伝いする中で売れるもの、売れないものを多数見てきました。ここで培われた目利きの力が共同研究でもおおいに役立っています。
サポート・サービスロボットに注力するのは?
菊池:私たちはサポート・サービスロボットの分野を「サポート産業」と定義しています。サポート産業は今後、日本の主要な産業になると確信していますし、製作では使う人や用途に合わせて微調整が求められるため、試作加工で培った当社の匠の技を最大限に活かすことができる分野です。

※ サポート・サービスロボット:災害や介護、リハビリの現場、または人々の生活の中でヒトを支援するロボット・装置

縦串展開から横串展開へ、
トータルサポート企業として成長をめざす

菊池製作所グループの今後の方向性は?
菊池:中長期的には、既存のモノづくり(試作・金型事業)とサポート産業の両輪体制を考えています。そのために当社としても積極的にサポート産業のすそ野を広げ、成熟を促していかなければなりません。
サポート産業におけるグループの成長戦略は?
菊池:試作を中心とした既存のモノづくりでは、試作品の製作から金型製造、量産品製造、組立、検査まで、縦串で展開してきました。一方、サポート産業では多様な製品において、実証(マーケティング)や販売、保守などを含むプロセスを共有すること、つまり横串の事業展開でベンチャーを支援し、産業振興とともにグループ力の強化につなげたいと考えています。また、ベンチャー支援には、資金提供や経営サポートといった運営面での支援も欠かせません。プラットフォーム構想は、こういった事業化までのプロセスをトータルに提供するエコシステムと考えています。

「一括一貫」の縦串展開と「サービス産業」の横串展開